否唯なしに。

否唯なしに。

否唯なしに。

許せない人

これは、具体性のある文章の構築を目標に綴られた日記です。

 

☆お仕事の実習がはじまる、めでたい。

 嫌いで嫌いで仕方がない座学研修期間を満了し、やっと実習がスタートした。初めは先輩方のお仕事内容を見学させていただくのだが、想像の(リアルに)数倍仕事がデキる方々ばかりで驚いた。ここで仕事がデキる、と表現したのは、仕事が正確、とか、仕事が速い、とかではなくて、各々、論理的な思考の元に様々な案件を対応していらっしゃるということ。頭使って仕事するのは当たり前の事でしょ、と思う人いっぱいいると思うし、逆に仕事なんかに頭使ってられるかよ、って思う人もいると思う。でも対人関係のお仕事って頭を使わないと上手く物事が運ばないし、最低限ここは考えて仕事してよね、っていうラインをあっさり踏み越えて適当な仕事をする人間が結構いるものだ。正味、社会なんてそんなものだろうと思ってタカを括ってしまっていた自分が何処かに居たけれど、鮮やかな仕事ぶりを見せていただいて割と感動した。こんな職場で働かせていただいて良いんですかって思った。元々、仕事は楽しんでやるタイプだし、そこに達成感とか満足感みたいなものが得られるタイミングがあるのならば、私は嬉しいと感じる。

 ここまで書いて思った。内容、全然具体的じゃないじゃん!………いつからか、具体的な文章を書くのがあまり得意じゃなくなってしまったと感じているので、定期的に具体的な文章を書く訓練をしたい。とりあえず、お仕事で感動した点を具体的に数点あげるなら、

・自分が初動を受け持った案件の後続対応を確認して、自発的に対応経路を追う人が多い事。

・絶対に必要な情報と「あってもなくても困らない」情報を瞬時に切り分けてメモに残す人が多い事。

・顧客の質問内容や要望を瞬時に要約して復唱できる人が多い事。

大体この辺かな、と思う。普通にすごい事だと思う。私は瞬間的にこういう事が(まだ)できないシーンが多い。きっと、ある意味において中途半端な仕事を許せない方々の中で仕事を続けたら、それは少しは自分にとって糧となる時間になるだろうか。今からワクワクしている。

 

※追記:残念だけれど、上記に該当しないパターンも少なからず存在するらしい。とうにわかっていた事だ、仕方がない。

 

☆「響け!ユーフォニアム」を再履修してしまう。尊いです、とても。

 お友達に誘われて、あまりやった事がないアニメの再履修というやつをやってみた。正確には、この作品、原作で全て追っていたので、腰を据えてアニメ側を視聴するのは初めてだったのだけれど、(当たり前ながら)原作とはまた違った手法でキャラクターそれぞれにフューチャリングしているシーンが端々に見られてとても感動した。特に、原作では感じ取れなかった、理解できなかったキャラクターの魅力がふんだんに織り込まれていて、言葉を失った。

 原作で、結構キツめの性格というか、我が強いようなイメージで初め描写される「吉川優子」先輩という、主人公の一つ上の学年のキャラクターが居て、最初は主人公の視点に対立して見えるような役回りを負っているから、どうしても理解に苦しむ人物なのだけれど、ストーリーが進むにつれて少しずつ彼女の本質がみえてくるのが非常に良い。なんでこの人はこんな事を言ったのか、このシーンでこういう感情を抱くのか、そこに裏打ちされる為人の本質がきめ細やかに描かれている。彼女は所謂、許せない人なのだけれど、ナンセンスを承知で言葉を付け加えるなら自身の信条に背く事を決して許せない人なのだけれど、それだけに、人間として強く、熱く、魅力的なキャラクターであって、その姿は渇いた心に良く刺さる。今日また、続きを視聴する約束をお友達と交わしている。とても楽しみだ。

 

☆同期と会って、芸術を語るなど。

 リアルのお友達と久しぶりに再会して、それで創作についておしゃべりしてきた。創作談合と言えば聴こえが良すぎるか。別にオタクトークと読み替えても良いけれど、でもなんか、ちゃんとお互いに創作を続けている人間同士なんだ。そういうお友達とこうやって定期的に「物を創ること」について話せるのが嬉しかった。向こうは今年中(?)にまた作品を描き上げるらしい。何か個展みたいなのもやってるのかな、詳しくは聴かなかったけれど。創作を語る事ができて嬉しい一方で、少し、創作に対して気持ちを向けられていない今の自分を許せなかった。

 最近「愛の痕」という読み切り作品をSNSを通じて読んだ。月並みな感想を述べるけれど、心の底から感動した。物語に?イラストに?…そうじゃない。等身大の人間を描写せんとする作者の心意気に感動したのだ。人間は人間を理解しないとそれを描くことはできない。ましてやその心情や微妙な感情の変化なんて、きっと一生懸命に学ぼうとする人間の方が少ないのではないか。(圧倒的主観)…いつから私は、それをしていないだろう。思い出せない自分が許せなかった。理解したい感情も、描きたい感情もまだ沢山ある。少しは苦しい思いをしながら、何か真面目に創作してもいいんじゃないかと、久しぶりにそう思った。

 

 結局、最後は抽象的な文章になっちゃってるじゃん!

 ああ、怠惰、怠惰、

 許せませんねぇ…

 

2023.06.13 ー弥永唯.